東京2020オリンピック特別仕様のナンバープレートの登場で、その注目度が一気に上昇したのが図柄入りナンバープレートです。また、地方ごとにも独自のデザインを採用した図柄入りナンバープレートが交付されています。数字だけのシンプルなナンバーとはちょっと違った特別感の味わえるそんな図柄入りナンバープレート、是非自分のクルマにも取り付けたいとは思いませんか。

でも、所有する時分のクルマならそんなことも可能でしょうが、気になるのはカーリース車にも図柄入りナンバープレートを装着することはできるのかということ。もし、可能ならぜひとも付けてみたいという方もきっといるはずです。そこで実際のところ可能なのかどうか調べてみました。

軽自動車に白いナンバープレートが
取り付けられる?


(引用:国土交通省HP)

最近よく見かける軽自動車なのに黄色ではなく白いナンバープレートを装着したクルマ。軽自動車オーナーならきっとあの白いナンバーがなんなのか気になっていたはずです。

おそらくそのナンバープレートは、「東京2020オリパラ特別仕様ナンバープレート」でしょう。いわゆる全国版図柄入りナンバープレートで、デザインの一つとして、オリンピックのエンブレムが片隅に小さくあしらわれた「東京2020オリパラ特別仕様ナンバープレート」の白いナンバープレートが用意されていたのです。

そして、この「東京2020オリパラ特別仕様ナンバープレート」は普通車も軽自動車も共通のデザインとなっていました。そのためこれを軽自動車に装着すると、軽自動車特有の黄色ではなく普通車のような白いナンバープレートが装着できたのです。

「そんなのがあるなら今からでもナンバーを変えたい!」 そう思った軽自動車オーナーもいるかもしれません。でも残念ながらこのナンバーは2021年9月30日ですでに申し込みは締め切られています。そのため、もう装着することはできません。

ただ、その後継デザインの全国版図柄入りナンバープレートが先日発表されました。それがこちらです。

参考サイト:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk6_000048.html

ちなみにこのナンバープレートのコンセプトは、以下になります。

日本全国47都道府県の県花をモチーフに、日本の美しさを表現しました。植物は円環の象徴であり、枯れても再び綺麗な花を咲かせます。「日本を元気に」というコンセプトをもとに、それを植物の成長と捉えてデザインしました。また、全国すべての県花を用いることで、「日本全体で立ち上がろう」という思いを込めています。

この一つひとつの花(人々の思い)が集まることで大きな団結力を生むことを表現するとともに、右肩上がりに配置することで上昇、復興を表しています。色には、日本の伝統色をあしらいつつ、夢や希望を意味する虹に見えるよう配置を工夫しました。

とのこと。シンプルだったオリパラ特別仕様ナンバープレートと比べるとかなり華やかなイメージ。でも、ベースカラーは白なのでこれを装着すれば黄色ナンバーを白に変えられることになります。

かわいらしすぎて男性ドライバーはちょっと躊躇してしまうかもしれませんが、目立ちすぎる黄色いナンバーよりもこちらのほうがシックでおしゃれなのは確か。

この交付を待ってこれを装着するというのも悪くないのではないでしょうか。すでにナンバーを取得していても少し費用を負担するだけで図柄入りナンバーに交換することは可能です。

全国版図柄入りナンバープレートと
地方版図柄入りナンバープレート

図柄入りナンバープレートにはこの全国版図柄入りナンバープレートとは別に、その地域でしか取り付けられない「地方版図柄入りプレート」というものもあります。

この地方版図柄入りナンバープレートは、ナンバープレート自体を”走る広告塔”とするために地域の風景や観光資源をナンバープレートの図柄として採用したというもの。平成30年10月1日から交付が開始されていますがご存じだったでしょうか。

さらに、これとは別にいわゆるご当地ナンバーというものもあります。ちょっとややこしいですがこちらの正しい名前は「新たな地域名表示ナンバープレート」で、通称がご当地ナンバー。地元が希望する独自の地名を表示したナンバープレートとなっています。

図柄などはなく、地名が特別なモノで「品川」や「なにわ」、「横浜」、「三河」などおなじみの自動車検査登録地の地名ではなく、例えば東京なら「世田谷」や山梨、静岡では「富士山」、三重では「伊勢志摩」などといった特別な地名を付けたナンバーです。ようするに表示地域名がその地方自治体が独自のものにできるというもの。ご当地ナンバーの対象地域にお住まいで、新たにクルマを登録した場合は自動的にこのご当地ナンバーとなっているはずです。

地域ごとにデザインの違う
カラフルなナンバープレート


(引用:国土交通省HP)

前述の「地方版方版図柄入りプレート」とご当地ナンバープレート違いは、地方版方版図柄入りプレートは地域名だけでなくデザインそのものがそれぞれの地域(ご当地)独自のものになっているということ。また取り付けは任意です。

単なる無地に地名や文字が書かれているだけではなくデザインによってその地域の魅力をより分かりやすくアピールできるようになっているのでより特別感を実感できます。

単純に富士山とか金沢とか飛鳥ナンバーって名前もいいですし、図柄入りはデザインも趣があって、日本らしさとか情緒が感じられて格好いい。実際どんなデザインなのかは是非国土交通省のWEBサイトで確認してみてください。

参考サイト:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk6_000036.html

ただ、地方版方版図柄入りプレートと全国版図柄入りナンバープレートには一つ大きな違いあります。それは地方版方版図柄入りプレートの軽自動車バージョンには、黄色い縁取りがつくということ。せっかく美しいデザインが施されているのに、あの派手な黄色で台無しといってはなんですが、微妙な感じになってしまっているのです。これが非常に残念。

でも、全国版ではそれがない。軽自動車ナンバーの黄色がイヤという場合は、2022年公布予定の新しい全国版図柄入りナンバープレートを狙った方がいいかもしれません。

ちなみに図柄入りナンバープレートの装着は全国版、地方版どちらの場合も有料で別途交付手数料が必要です。地域ごとに金額は違うのですが費用は7,380円〜1万5,190円ほど。さらに図柄入りでもモノトーンバージョンとカラーバージョンの設定があって、カラーバージョンの方が高く、加えてカラーバージョンの交付を受けるには別途1,000円以上の寄付が必要となります。

そして、気を付けなくてはいけないのが全国版図柄入りナンバープレートは期間限定となっていること。期間が終われば装着することはできません。先日まで交付されていた東京オリンピックバージョンもそうでしたね。しかし、地方版はすべて永久交付となっています。

カーリース車でも図柄入り
ナンバープレートを装着できる

さて肝心なのはこの図柄入りナンバープレートをカーリース車に果たして装着することはできるのか? そもそも、カーリースの仕組みは、リース契約者が選んだ新車をカーリース会社が購入し、月々決められたリース料金を払ってそのクルマを借りリース期間中自由に利用するというもの。

クルマを買うのではなく、利用したい期間だけ契約して定額料金で使用する権利を得る(借りる)サブスクです。クルマはあくまでカーリース会社の所有物で、リース契約者はリース期間の間そのクルマを借りているわけです。

クルマを借りるというとレンタカーのような仕組みをイメージするかもしれませんが、レンタカーの場合はそのクルマの所有者、使用者ともにレンタカー会社です。そして数時間から数日という短期間一時的にクルマを借りるというものです。

しかし、カーリースの場合は、所有者はカーリース会社でも使用者はリース契約者。車検証の「使用者欄」にもリース契約者の名前が記載されます。契約も多くの場合年単位と長期間で、その期間はマイカーと同様に自由に使用できます。

そしてレンタカーとカーリースの大きな違いがナンバーです。レンタカーのナンバーは、レンタカー専用の「わ」や「れ」が割り当てられています。そのため、ナンバーを見ればそのクルマがレンタカーであることは一目でわかるのです。

しかし、カーリースは、一般的な自家用車と同じナンバーが付与されます。それは、カーリース車は「カーリース会社が購入したクルマ」を登録してそれを借りるというサービスだからです。カーリース会社が購入した時点で好きなナンバーをつけられるので「わ」や「れ」にはならないのです。要するに自家用車と同じということ。

ということは、普通にクルマを購入するのと同様に図柄入りナンバープレートを取得することが基本的には可能ということになるわけです。

ここで基本的にとしたのは、リース会社によってそういったリクエストを受け付けてくれないというケースも場合によってはあり得るからです。ですが仕組みとしてはカーリース車であっても図柄入りナンバープレートとすることは可能。もしすでにリース契約しているクルマあるのならリース会社に相談してみてはいかがでしょう。

専用のサイトから図柄入り
ナンバープレートの申し込みも可能

ではどのように申し込めばいいのか。もし、新たにカーリースを契約するという場合は、まずはリース会社に相談してください。「図柄入りナンバープレート」にしたいと伝えれば、ほとんどのリース会社が応じてくれるはずです。ただし、そのための手続き費用が別途かかることも考慮しておきましょう。

使用中のリース車のナンバーを同じナンバーのまま図柄入りに変更(交換)したいという場合は、リース会社の代理店や、クルマのメンテナンスを行っているディーラー、整備工場に相談するか、ウェブサイトから申し込みをします。ネットならインターネットで24時間申し込みが可能です。

ただし、全国版図柄入りナンバープレートに関してですが現在交付は行われていません。新しいナンバーは2022年4月頃から交付予定なのでそれまで待ちましょう。

地方版図柄入りナンバープレートは管轄地域毎での申し込みとなります。どちらの場合も、ネットからご自身で申し込みをする場合はこちらのサイトから手続きが可能です。

参考サイト:https://www.graphic-number.jp/html/GKAA0101.html

料金に関しては地域や軽自動車または普通自動車で変わり7,380円〜1万5,190円ほど。詳しくは国土交通省「地方版図柄入りナンバー交付手数料一覧」を確認してください。

参考サイト:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001340894.pdf

さらにカラー版の図柄入りナンバープレートの交付には交付料金に加えて1,000円以上の寄付が必要となります。

廃車の際に図柄入りナンバープレートを
手元に残したい場合は

自分で申し込み手続きを行う際には、手元に車検証を用意しておきます。そして、申込から申込フォームに進み、必要事項を記入して申請を行います。正しく申し込みを行うと申込完了メールが届きます。

そして、申込完了メールに記載された支払期限までに交付手数料を支払いましょう。支払い後、入金確認メールが送られてきますので、図柄ナンバー申込サービスから、自動車登録番号標交換申請書のダウンロードと印刷を行います。

ナンバー交付までの進捗状況はサイト上で確認できます。図柄入りナンバープレートは申請を受けてから製造されるので、だいたい申請から交付までに10日ほどかかるようです。

ナンバーが発行されたことを確認できたら、管轄の運輸支局に行き、手続きを行ってクルマに図柄ナンバーを取り付けて完了です。交換となるので古いナンバーは回収されます。

せっかく手間をかけて取り付けた図柄入りナンバープレートですが、所有するクルマが廃車となった際、記念として手元に残しておくことも可能です。一定の手続きと手数料を支払うことで持ち帰ることが可能となっています。ただ、リース車の場合は所有者がリース会社となるのでリース会社に要相談となります。

手元に保管するとなった場合はナンバープレートの悪用(偽造ナンバーなど)を防ぐためナンバープレートの破壊措置が必要となります。具体的にはナンバーをとめているネジ穴の片側の穴を40mm以上となるようにドリルなどで広げます。こうすることで封印が取り付けることが不可能になります。

この措置は陸運局や検査協会で返納する窓口に申し出ると行うことが可能です。その際、手数料として300円から500円ほど料金がかかります。

手続きはネットで簡単に可能
是非チャレンジしてみよう!

クルマのドレスアップにもなるおしゃれな図柄入りナンバープレート。リース車だから交換をあきらめていたという方もいるかもしれませんが実はご紹介したようにキチンとした手続きを踏めばリース車でも図柄入りに交換することは可能なのです。

手続きは決して難しくはなく、ネットで簡単に申し込むことができるので、地元に装着したい図柄入りナンバーがある、という方は是非チャレンジしてみて下さい。