トヨタのコンパクトハイトワゴン「ルーミー」。2020年のマイナーチェンジでその人気が加速し、今やファミリードライバーから圧倒的な支持を集めています。また、カーリース用の車両としてもその注目度は非常に高く、コスパに優れた一台としてファミリードライバーから人気となっています。

そんなルーミーをさらにスタイリッシュカスタマイズできる、純正オプション、GRパーツをご存じですか。ルーミーオーナーも意外に見逃しがちなそんなルーミー用GRパーツのカスタマイズについて、どんな点が魅力でなぜおすすめなのか。また他のエアロパーツとの違いなどについて詳しくご紹介します。

タンクと統合によってルーミーの販売台数急増
2021年1月、2月ヤリスに次ぐ2位を記録


(引用:トヨタ公式HP)

2021年販売台数ランキングにおいて1月、2月にヤリスに次ぐ2位を獲得したクルマをご存じですか。それがトヨタのコンパクトハイトワゴンの「ルーミー」です。ルーミーは、全長3.7m×全幅1.67mとヤリスよりもコンパクトながら、1.735mという高い全高を生かした広々とした室内が特徴で、さらに迫力あるデザインもその魅力。特にカスタム系グレードの大型メッキグリルは大好評でまるでミニアルファード的な顔立ちは多くのドライバーの心をつかんでいます。

また、リーズナブルな価格から、カーリース用の車両としても月々の支払いを抑えることが可能で、そのコスパの高さからファミリードライバーからの人気を集めています。

実際販売台数ランキングの結果を見てもますます人気が高まっていることは間違いありません。でもここにきて急激に人気が上昇しているようにも感じられます。それはなぜなのか。実はこれにはカラクリがあります。カラクリといっても簡単なことで兄弟車と統合されたからです。実は、マイチェン前ルーミーにはタンクという兄弟車が設定されていました。デザイン違いのほぼ同じ車です。ほぼ同じ車が販売チャネル別に二車種用意されていたため人気が二分され、販売台数ランキングでもルーミー単体ではそこまで上位に入れなかったのです。

しかし、2020年9月に実施されたマイナーチェンジで両車は一つに統合。その結果、二分していた登録台数の記録も統合されることになり、そして販売台数ランキングで見事2位を獲得するほどの人気となったのです。

ちなみに廃盤となったタンクですが、名前こそなくなりましたがそのデザインは新しいルーミーの標準グレードとして組み込まれています。ですのでルーミーよりタンクのデザインのほうが好きだった! という方もちゃんと選択肢は残されているので安心してください。

ルーミーの人気の秘密はそのデザインにあり
純正オプションでドレスアップも可能


(引用:モデリスタ公式HP)

そんなルーミーですが、人気車種であるがゆえに純正カスタマイズパーツのラインナップも豊富です。カスタム系のグレードは威圧感満点の大型メッキグリルが装備されており、ノーマルでも十分個性的なのですが、それを自分なりの一台にカスタマイズしたいというニーズも少なくないのでしょう。

また、ルーミーは人気車種ゆえにどうしても街中で同じ車種にすれ違うことがあります。いくらそのデザインが気に入っていたとしても、それが街中にあふれてしまうのはあまりうれしくないですよね。

例えば大型ショッピングモールの駐車場にマイカーを停めたら、右にも左にも同じルーミーが停まっていた、という状況に、遭遇してしまう可能性も決してなくはない。オーナーとしてはそんな状況うれしくないですよね。ではどうするか?マイカーをほかのルーミーとはちょっと違ったカスタマイズをして差別化したいと考える。それは自然なことでしょう。

ルーミーには幸い社外品のエアロパーツ他カスタマイズパーツがたくさんリリースされています。そういったものを購入してオリジナルな一台にドレスアップするというのも悪くはありません。でも、それはいわゆる改造扱いになってしまいます。リセールバリューを考えるとちょっと躊躇してしまいます。

また、そのクルマがカーリース車だった場合は、そもそもそのような改造はNG。リース車の所有権はカーリース会社にあるので、勝手にそのようなことをやってしまうとあとあと違約金が発生する可能性もあります。ではどうすればいいのか? 簡単です。純正のドレスアップパーツを装着すればいいのです。

トヨタは、純正のオプションとしてエアロパーツをはじめとした様々なカスタマイズ用のアイテムを用意してくれているのでそれらを利用するのですね。

ディーラーオプションで
リース車のカスタマイズはOKなのか

でもディーラーオプションといえども改造は基本NGのカーリース車。カスタマイズはやってOKなのか? そのように疑問を持つ方もきっといるでしょう。でも大丈夫です。その理由は、まずカーリース車はすでに用意されたクルマから気に入ったものを選ぶのではなく、リース会社との間でリース契約が成立してから、カーリース会社はディーラーに発注してそのクルマを調達するという形になります。

ですから、契約者はリース契約時に車種や、メーカーオプション、ディーラーオプションなども自由に選択することができるのです。はじめからカスタマイズされた状態で納車されるという形ですね。

そして、それらオプションが装着されたクルマのトータル金額に対して月々のリース料金が決まり、それを毎月定額で払っていく形になります。オプションを追加すればその分毎月のリース料金は高くはなりますが、リースですからその負担はそれほど大きくはありません。ということで最初にカスタマイズをしてしまえばいいということなのです。

しかし、注意しなければならないこともあります。それは、カーリース車を利用しはじめて(納車されて)から、やっぱりあのオプションが欲しい! と追加でパーツを取り付けることはできない可能性が高いということ。すでにパーツ代を含めた金額でリース契約が結ばれているからです。

でも、リース代とは別に、実費でディーラーオプションをつけることならできるかもしれません。ただし、その場合、リースが終了した場合も、実費で払ったオプションはそのままでリース会社にそのクルマを返却することになります。ちょっともったいないですね。ということで、カーリースでディーラーオプションのエアロパーツなどを装着したい場合は、リース契約時に装着するというのが正解なのです。

定番モデリスタもいいけれど
スポーティなGRパーツにも注目


(引用:トヨタ公式HP)

では肝心のルーミーの純正カスタマイズパーツですが、エクステリアのドレスアップならやはり気になるのはエアロパーツ。そして、トヨタ車の純正エアロパーツと言えばモデリスタが有名です。モデリスタにはコンプリートカーもありますし、パーツとしてはエアロパーツから小物系のアクセサリーまで各種カスタマイズパーツ豊富に用意されています。

そして、モデリスタは純正のディーラーオプションなので、トヨタディーラーで購入、装着が可能。改造扱いにもなりません。こちらも魅力的なアイテムがそろっています。

しかし、筆者がおすすめしたいのは同じ純正カスタマイズパーツでも、モデリスタではなくGRです。そう、トヨタのスポーツブランド、あの「GRパーツ」が実はルーミー用カスタマイズパーツとして用意されているのです。

ルーミーとGRってちょっと意外な組み合わせじゃないですか。もしかしたらルーミーオーナーでもこのようなパーツがあることを見逃している方もいるかもしれません。でも実際の装着画像を見てみると、これが想像以上にスポーティでスタイリッシュなんです。ではどのようなパーツが用意されているのか、細かく見てみましょう。

見た目だけではなく空力の向上など
機能面でも装着するメリットあり


(引用:トヨタ公式HP)

ルーミーのために設定されているディーラーオプションのGRパーツですが、まずはエアロパーツです。「GRエアロパーツ」として「GRフロントスポイラー」、「GRサイドスカート」、「GRリヤバンパースポイラー」が用意されています。そしてフロントスポイラーにはLED内蔵とLEDのないものの2種が用意され、さらにそれぞれにフロント、サイド、リヤをセットにしたオプションが設定されています。価格は以下です。

  • ①GRフロントスポイラーLED付き:塗装済み7万3,700円/未塗装6万9,300円
  • ②GRフロントスポイラー:塗装済み4万2,900円/未塗装3万8,500円
  • ③GRサイドスカート:塗装済み4万9,500円/未塗装4万6,200円
  • ④GRリヤバンパースポイラー(F/S/R):塗装済み3万800円/未塗装2万7,500円
  • ⑤GRエアロパーツセット(①③④セット)LED付き:塗装済み15万4,000円/未塗装14万3,000円
  • ⑥GRエアロパーツセット(②③④セット):塗装済み12万3,200円/未塗装11万2,200円

このほかにエクステテリア系のカスタマイズパーツとしては、マットブラックやカーボン調にまとめられたバンパーガーニッシュやサイドバイザー他以下のようなアイテムが用意されています。

  • ⑦GRフロントバンパーガーニッシュ:2万2,000円
  • ⑧GRスポーツサイドバイザー:2万2,000円
  • ⑨GRドアハンドルプロテクター:6,600円
  • ⑩GRカーボンナンバーフレーム:フロント用1万9,800円/リヤ用1万9,800円
  • ⑪GRディスチャージテープ:大1万1,000円/小5,500円
  • ⑫ウィンカーバルブセット:フロント用3,300円/リヤ用3,300円

直線基調でシャープなラインが特徴的なスポイラー類は、スポーティでとてもアグレッシブなデザインです。腰高感のあるノーマルのルーミーカスタム系が、ローダウンされたかのようなどっしりと落ち着いたイメージに様変わりしています。

特にLED付きのフロントスポイラーは表情にシャープなアクセントを加えてくれ、ファミリーカー的な雰囲気のルーミーをクールな印象へと演出してくれています。

リヤスポイラーはディフューザー形状となっていて、GRが手掛けるものですからおそらく空力的にも向上していることは間違いないでしょう。そしてそれぞれだけを装着するのもいいですがやはり取り付けるならセットですね。サイドスカートは一見地味ですが、ディテールはフロントとリヤのスポイラーとマッチしたデザインで、全体をまとめるには欠かせないアイテムといえるでしょう。

マットブラックのフロントバンパーガーニッシュやウインカーセットもディテールまでこだわるなら是非装着したいですが、正直これは好みかもしれません。

GRパーツならサイドバイザーや
アルミテープでクルマの性能も向上する!?


(引用:トヨタ公式HP)

一見地味で見逃しがちなのはGRスポーツサイドバイザーとGRディスチャージテープです。GRスポーツサイドバイザーは、空力的な効果もあって操縦安定性を向上させる効果があり、また、サイドウインドウの換気性能もアップするというもの。GRのウェブサイトではわざわざ単独でその機能を説明するためのページが用意されています。なかなか興味深い。

そして、賛否両論あるGRディスチャージテープ。これはアルミでできたテープをボディに貼るだけでボディへの帯電を取り除き、空気の流れを安定させてクルマの性能を発揮するというもの。単にテープを貼っただけでそんな効果があるのか? 正直筆者は懐疑的なのですが、あのトヨタが堂々と“効果あり!”とうたっているのですからきっと意味はあるのでしょう。

とりあえずGRロゴステッカーにもなっているのでドレスアップのつもりで貼ってみるのも面白いかもしれません。

定番エアロもいいけれどひねりの効いた
GRパーツならより個性が演出できる


(引用:トヨタ公式HP)

アイテムとしてはそれほど多くはありませんが、いかかでしょう、GRパーツには非常に魅力的なアイテムがそろっているとは思いませんか。もちろんエアロパーツのデザインとしては社外のパーツブランドほど大胆なものではありませんが、その分トータルバランスは純正ならではのまとまりがあります。

それに品質だってトヨタのお墨付き。保証も1年、2万キロまで受けられるのですから安心です。これは市販の社外品では決して得られない純正オプションならではのメリットです。

おそらくですがルーミーのカスタムを選ぶオーナーは、エアロといってもおとなしめの定番エアロパッケージオプションを装着される方が多いでしょう。

そこで、他のルーミーとは一味違ったカスタマイズを求めるなら、それらの定番はあえて避けてちょっとひねりの効いたGRパーツのエアロパーツを装着する、これはかなり面白いのではないでしょうか。

新型ルーミーのリースをご検討中なら、こういったドレスアップアイテムが純正オプションとして用意されているということも是非チェックしてみてください。カタログや公式サイトを見てみるだけでもなかなか面白いですよ。