昨年12月10日、2021-2022年の日本を代表するクルマを決める「2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー」の最終選考会と表彰式が行われました。

そして、見事選ばれたのが日産ノートとノートオーラです。(正確にはノート/ノートオーラ/ノートオーラNISMO/ノートAUTECH CROSSOVER)。日産車が日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するのはリーフ以来10年ぶりとのこと。実に素晴らしいですね。

そんな、10年越しで見事に日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したノートとノートオーラですが、この2車が一緒くたに受賞したということは同一車種のグレード違いという理解してしまっていいのでしょうか?

日産の公式サイトを見ると、この2車別々の車種として扱われていて、ノートオーラの車種名もノートは全面に打ち出さずAURA(オーラ)と表記されています。

日産としても、ノートオーラ(以下ややこしいので以下オーラと表記します)はノートのグレード違いなどではなく、あくまで別車種として扱ってほしいとのことなのでしょう。

とはいえ、この両車、プラットフォームやパワーユニットなど元々が同じクルマですし、その違いも、並べて比べてみないととても分かりにくい。

それでいて価格はオーラの方が40万円以上も高い。いったいそれだけの差額を払うほどの違いはあるのでしょうか。あらためて詳しく比較してみましょう。

見た目はとても似ているけれど
エクステリアに違いがあり

ノートとノートオーラ、エクステリアの違い
(引用:日産公式HP)

ノートとノートオーラ、その見た目はとても似ています。というか並べて比べないと、その違いが分からないほどです。それもそのはず。オーラはノートをベースに高級感志向のプレミアムコンパクトカーとして仕立てたクルマなのです。似ているというか基本は同じクルマなのですから当然です。

ただし、明らかな違いはあります。まずそのボディサイズです。それぞれのボディサイズを数値で比べてみるとこうなります。

●オーラ/全長4,045㎜×全幅1,735㎜×全高1,525㎜ トレッド前1,510㎜/後1,510㎜

●ノート/全長4,045㎜×全幅1,695㎜×全高1,505㎜ トレッド前1,490㎜/後1,490㎜

全長は同じですが、大きく違うのは車幅。フロントフェンダーとリアフェンダーを拡大し、タイヤもノートは185/60R16ですが、オーラは205/50R17でトレッドを幅広にして、車幅を広げているのです。

もちろん、ただフェンダーを拡大するだけでなく、フェンダーのキャラクターラインなども違っていて、質感を高めています。これらによってオーラはより安定感あるフォルムになっていて落ち着きあるたたずまいが感じられます。

結果オーラは3ナンバーとなりました。ノートは5ナンバーですがオーラはプレミアムコンパクトなのでたしかに3ナンバーの方がふさわしいですよね。

また、リアを比べてみるとランプ周りのデザインも違っています。オーラは左右のコンビネーションランプを一本のラインでつないだ横一文字タイプとなっていて、左右をつなぐバーの部分も発光する。

対してノートは左右のコンビネーションランプは別々になっていてセンター部分は光らない。確かにオーラの方が豪華になっています。

また、リアバンパーもオーラはカラードタイプなのに対して、ノートは未塗装。バックランプの配置も違っていてデザイン的な違いはリアを見た方が分かりやすいかもしれません。

そして、フロント周りでは、オーラはヘッドライトが薄型化されていてグリルの開口部面積も小さい。さらにクロームメッキの装飾なども違っています。

別々にみると似ていますが、隣に並べて比べてみると確かにオーラの方が、高級感を感じられ細かく見てみるとエクステリアの違いはかなりあることが分かります。

そして、オーラは上質な作り込みがなされていてプレミアムコンパクトカーにふさわしいエクステリアになっている。ただ、並べて比べないとノートとの違いが分かりづらい、というのがちょっと残念ですが。

オーラはプレミアムコンパクトカーらしい
高級感満点のインテリアになっている?

オーラはプレミアムコンパクトカーらしい高級感満点のインテリア
(引用:日産公式HP)

ではインテリアはどうなのでしょう。オーラはプレミアムコンパクトカーにふさわしい高級感あるインテリアになっているのか。オーラとノート、公式サイトの画像で比べてみるとダッシュボード全体の造形は全く同じです。またインパネのメーター類やエアコンの吹き出し口、操作パネル、ステアリングなどもデザインは同じようです。

ただ、造形的には同じですが、オーラの方が間違いなく高級感を感じます。それはなぜか。まずダッシュボードの上面にツイード調のファブリック素材が使われているという点。

さらに、その下、液晶モニターの配置された部分のパネルにも木目調のパネルが使われているからです。

また、運転席と助手席の間にあるセンターコンソールにも木目調パネルとファブリック素材が貼られていて、落ち着いた印象になっています。画像ではその違いが伝わりにくいかもしれませんが、実車で比べると明らかにオーラのほうが上質で高級感が感じられます。

さらにシートにも違いがあります。デザインはほぼ同じですが、オーラのシートは一部に本革が使用されていてさらにその他の部位にも人工皮革を使われています。加えてフロントシートには「本革3層構造シート」が採用されており、座り心地と快適性がノートのシート用もグレードアップしているのです。

外観以上にシートに座ってダッシュボード回りを見ればオーラがプレミアムコンパクトカーであることが実感できるのではないでしょうか。

他にも違いとしてはメーターディスプレイがノートは7インチ液晶と5インチ液晶の組み合わせになっているのに対して、オーラはディスプレイ全体が12.3インチ大型液晶になっていて、表示される情報量も多くなっています。

さらに、フロントガラスとフロントドアガラスにIRカット&スーパーUVカット断熱グリーンガラスが使われ、フロントドアガラスには遮音ガラスが採用されているので静粛性も高くなっているというわけです。

ただし、居住スペースとしてはノートとオーラで変わりません。プラットフォームやボディシェル、インテリアパーツなど車体の基本的部分は共通なので、オーラのほうが特に広いというわけではありません。もちろん狭いということもなく、大人4人が快適に過ごせる十分な空間が確保されていますのでそこはご安心を。

オーラとノートは装備内容にも
違いはあるのか?

オーラとノートの装備内容
(引用:日産公式HP)

設定されている装備に関してもオーラとノートは共通のものがほとんどです。ただし標準装備の内容に関しては大きく違っています。イメージとしてはノートの最上級グレードであるXグレードに標準装備されているものは、オーラの全グレードに標準装備となっていると思えばいいでしょう。

さらに、ノートのXにメーカーオプションとして設定されている装備も、オーラにはほとんどが標準装備となっているというのも大きな違いです。

例えばノートではオプションの本革ステアリングやUSBソケットがオーラでは標準装備ですし、シートヒーターもオーラだけにオプション設定されています。

さらに、LEDヘッドランプやアダプティブLEDヘッドライトシステム、さらにインテリジェントアラウンドもインテリジェントルームミラーもノートXグレードではオプションですが、オーラの全グレードには標準装備です。

加えて日産自慢の運転支援システム、プロパイロットを装着する場合ですが、オーラのほうがオプション費用も安く済みます。

ノートの場合、上級グレードのXグレードにのみのオプション設定となっているうえ、プロパイロットを追加するには、安全装備やカーナビとのセットオプションを選ばなくてはならずそのオプション価格は44万2200円です。

オーラの場合は全グレードでオプションが選択可能(グレードは2種類しかありませんが)です。さらに、ナビやETCは同じくセットオプションになっていますが、ノートにオプションの安全装備などははじめから装着されている分、プロパイロットのオプション費用も40万1,500円と4万円以上も安い。

加えて、オーラのプロパイロット含んだセットオプションには、8スピーカーサウンドシステムの「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」も含まれています。

これは、前席左右のヘッドレストに埋め込まれた2.5インチの左右ヘッドレストスピーカー×4と、1インチのツイーター×2、フロントドアのワイドレンジスピーカーで構成された国内初のBOSEパーソナルプラスサウンドシステムです。

運転席に座れば包まれ感の高いハイクオリティなサウンドと、豊かで広がりのある音場を堪能できるというもの。この装備はノートには設定されておらずプレミアムコンパクトカーであるオーラだけのもの。こういった点でも差別化がされているのです。

オーラとノートどっちが早い?
パフォーマンスに違いはあるのか?

オーラとノートのパフォーマンスの違い
(引用:日産公式HP)

そして、実はパワーユニット関しても、ノートとオーラはそのパフォーマンスに差があります。新型ノートに搭載されているe-POWERは第二世代に進化したものです。発電用の直列3気筒1.2Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたシリーズハイブリッド。

これは先代のノートに搭載されていた従来型e-POWERよりも軽量、コンパクトで、なおかつ高効率な新しいシステムになっているのですが、パフォーマンスも先代のノートよりも向上しています。

どれくらいかというと、最大トルクは254Nmから280Nmへと10%アップ。そして、最高出力も80kWから85kWへと 6%向上しています。そして、オーラのe-POWERもこの第二世代のe-POWERでノート基本的には同じものです。

しかし、出力は新型ノートが85kWなのに対してオーラは100kWとさらに18%も向上しています。また、トルクも新型ノート280Nmからオーラは300Nmへと7%アップしているのです。

そのため、オーラはその走りもトルクフルで、全車速域で力強さを味わうことが可能です。走りの質感に関してもノートよりも余裕あるものになっているのです。

同じ第二世代のe-POWERでも
オーラとノートでは燃費に違いがあり

オーラとノートの燃費
(引用:日産公式HP)

では燃費に関してはどうなのか。同じ2WDで比べてみるとオーラのWLTCモード燃費は27.2㎞/Lです。対してノートのWLTCモード燃費は29.5㎞/Lとなっています。やはり車重が70kgほど重い(オーラの車重は1,260kgでノートは1,190kg)上に、出力も大きい分オーラの方がノートよりも少し燃費は悪くなっています。

とはいえ27.2㎞/Lであれば十分というかなりの低燃費です。リッター当たり2.3㎞と、比べれば確かに差はありますが、その分走りの質感や乗り心地などもオーラの方が上と言っていいのでこれくらいの燃費の悪化は相応と言っていいと思います。

とはいえ、燃費性能は絶対に譲れない!という方は、ノートを選んだ方が幸せかもしれません。

価格の違いはどれくらい?
差額分の価値はオーラにあるのか

オーラとノートの価格
(引用:日産公式HP)

では価格に関してはどれくらい差があるのでしょう。まずオーラの価格ですがこちらはG(2WD)の261万300円からG FOUR leather edition(4WD)の295万7,900円までとなっています。グレードはGとG leather editionのみでそれぞれに2WDと4WDが設定されています。

対してノートの価格ですが、エントリーグレードのS(2WD)が202万9,500円で、最上級グレードのX FOUR(4WD)が244万5,300円です。最上級グレードの4WDどうしで比べるとその価格差は51万2,600円となります。結構なものですね。

そして、ノートの最上級グレードX(2WD)の218万6,800円と、オーラのエントリーグレードG(2WD)の261万300円の比較では、42万3,500円となります。こちらもかなりのもの。

ただ、ノートの最上級グレードとオーラのエントリーグレードでは装備内容に関してプレミアムコンパクトであるオーラの方が間違いなく豪華。さらに前述のとおり、3ナンバーでエクステリアも特別感があり、インテリアは高級感を感じさせる仕立てとなっている。そのことを加味すれば妥当、いや、むしろオーラはバーゲン価格といってもいいかもしれません。

とはいえ、経済性を重視するなら車体価格も安く、燃費はオーラよりも優れているノートの魅力が光ります。

オーラとノート
どちらを選ぶのが正解なのか

オーラとノートの選び方
(引用:日産公式HP)

オーラとノート、じっくりと比較して見ましたが、どちらも完成度が高く魅力的な車であることが分かりました。特にオーラに関してはプレミアムコンパクトというコンセプトにふさわしい仕上りで、価格は安くありませんが、この特別感は他では得られないかもしれません。

個人的にはオーラの装備の豪華さを考えると非常にコスパが高いのではないかと思います。ただコンパクトカーと考えると絶対価格は安くはありませんが。いずれにしてもこの2車、いざ選ぶとなるとすると答えを出すのはかなりの難題。

もし、あなたが次期愛車としてノートとオーラで迷っているなら、自分が、クルマを選ぶ際の一番のプライオリティは何なのか、これを明確にしてからベストな選択するべきでしょう。

そんな、今回比較してみたオーラとノートですがリースナブルでは両車ともリース車両をご用意しています。

オーラ:https://leasonable.com/model/aura/

ノート:https://leasonable.com/model/note/

どちらも、今なら(2022年1月現在)、期間限定のキャンペーン中で、5年プランの最安コースなら月々6,600円~でリースが可能です。さらに、どちらにもリースナブルならではの魅力的なオプションが装着済みとなっていますので、非常にお得となっています。購入するのもいいですが、お得にクルマに乗りたいと考えるなら、オーラとノートのリースでの利用も是非検討してみて下さい。