ホンダのコンパクトミニバン「フリード」が、2022年ミニバン販売台数ナンバー1となったことをご存じでしょうか。

参考サイト:https://www.honda.co.jp/news/2023/4230111b.html

クラスナンバー1ではなくミニバンのなかでナンバー1です。現行モデルのフリードはすでにモデル末期といわれています。それなのに、そんなにも人気なのはいったいなぜなのでしょう。あらためてフリードの魅力を探り、その理由とさらにフリードの中でも今おすすめしたい一押しのグレードについてもご紹介します。

フリードはモデル末期のはずなのに
ライバルを抑えての1位獲得

フリードはライバルを抑えての1位獲得
(引用:ホンダ公式HP)

ホンダフリードは、ホンダのコンパクトミニバンのベストセラーモデルです。コンパクトカーでは小さすぎるしMクラス以上のミニバンでは大きくて取り扱いが大変。そんなファミリードライバーから絶大な支持を受けているクルマです。現行型フリードは2016年に発売となった2代目モデルで、登場からすでに7年目となるロングセラーでもあります。

さすがのベテランモデルなのでそろそろフルモデルチェンジも近いとうわさされていますが、その人気は今でも一向に衰える気配がありません。販売台数ランキングでも常に常連で、ここまで売れているならモデルチェンジする必要はないのではなどという人もいます。

実際、日本自動車販売協会連合会の統計によると、昨年2022年(2022年1~12月)の年間販売台数ランキングで、フリードは7万9525台を販売して見事ミニバンナンバー1に輝いています。ライバルであるトヨタ・シエンタは2位で、販売台数では約1万台もの差をつけての1位なのですからこれは驚異的です。

ミニバンといえば定番の人気ジャンルで、トヨタのノアやヴォクシー、日産セレナ、ホンダ・ステップワゴンといった人気車種がひしめき合っており、そこで販売台数1位を獲得するのは並大抵のことではありません。

今回はそんなフリードについて、どんな点がそんなに魅力なのか、詳しくチェックしてみましょう。また、そんなフリードの中でも特に狙うべきおすすめグレードが何なのか、その理由も合わせてご紹介していきます。

フリードが人気の理由はどんなところにあるのか
その特徴をあらためてチェック!

フリードが人気の理由
(引用:ホンダ公式HP)

そもそもホンダのフリードとはどんなクルマなのか。整理してみましょう。まずフリードはホンダのコンパクトカーFITの先代モデルをベースとした5ナンバーサイズのコンパクトミニバンです。5ナンバーの扱いやすいボディサイズの中に実用的な3列シートを装備し、燃費性能にも優れていることで知られています。

エクステリアは、フロントウインドウが大きく親しみやすいシンプルなデザインが特徴です。フロントグリルとLEDヘッドランプに一体感を持たせて、多くの方に好まれるような威圧感のないクリーンな表情を作り出しています。

サイドはフロントフェンダーからリアフェンダーまでつながるシャープなラインが特徴となっており、フォルムをすっきりと見せるドア下部の複雑なキャラクターラインによって引き締まった印象も演出しています。

いかにもホンダ車らしい、ミニバンながらスポーティでシャープさが感じられるデザインですが、全体的に統一感がありアクがなく幅広い層から受け入れられるデザインとなっています。

その合理的なパッケージングも見事としか言いようがありません。見た目はとてもコンパクトなのに車内は大変広々として視界も最高です。インテリアは水平基調の質感の高いもので、そこにメーター類を奥側に配置することでドライバーの視線と焦点の移動を最小限にするよう配慮されており、視認性は抜群で運転もとてもしやすいものとなっています。

また、Aピラーを細くしたことで、フロントコーナーウィンドウを大きく確保しているので死角が少なく斜め前も良く見えます。開放感満点なのでドライバーも同乗者も安心感を得ることができるでしょう。

気になる室内寸法ですが、室内長3,045mm×室内幅1,455mm室内高1,275mmとなっています。実はこの室内長に関してはクラスが上のステップワゴンよりも長い(ステップワゴンの室内寸法は室内長2,845mm×室内幅1,545mm室内高1,410mm)のです。5ナンバーサイズのコンパクトミニバンでこれだけのスペースが確保されているのですから十分以上でしょう。実際ステップワゴンからの代替としてフリードを選ぶオーナーも少なくないそうです。

そんなフリードには3列シートのフリードと、2列シートのフリード+(プラス)が用意されていますが、3列シートでも前述のように十分な室内長が確保されているので窮屈さは感じません。どこに座ってもゆったりと過ごすことができます。また、ステップを低くしフロアとの段差を少なくするなど、乗り降りのしやすさにも配慮されているので小さなお子さんや高齢者のいる家庭にもおすすめです。

3列シートモデルは、2列目シートがキャプテンタイプ(6人乗り)とベンチタイプ(7人乗り)も選べて多彩なシートアレンジ機能も搭載されています。2列目と3列目シートを倒せば、ちょっとした仮眠スペースを作ることも簡単です。ファミリードライバーにとっては非常に使い勝手の良いコンパクトミニバンに仕上がっているといえるでしょう。

ボディサイズは全長約4,265㎜×全幅1,695㎜×全高1,710㎜(FF)と特に全長が短い点がポイントです。とてもコンパクトでいかにも小回りが効きそう。5ナンバーサイズなので幅もスリムですし、これなら都心部の狭いコインパーキングなどでもまったく困ることなく駐車が可能でしょう。

機能性にも優れており
標準で予防安全装備も充実

フリードは標準で予防安全装備も充実
(引用:ホンダ公式HP)

機能性にも優れています。リアドアは両側電動スライドドアが全グレード標準装備(以前は電動ではない廉価なBグレードがありましたが、マイナーチェンジで廃止さています)ですので、小さなお子さんや、高齢の方でも乗り降りは楽々です。また、開口部も大きいのでベビーカーなど大型の荷物を積み込むのも余裕です。これなら家族そろってのお買い物から、アウトドアレジャーまで、幅広い用途に活躍してくれるはずです。

もちろん予防安全システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」も全車両に標準装備となっています。衝突軽減や誤発進抑制など、様々な危険を察知するシステムがパッケージングされているので家族でのドライブも安心です。

1.5Li-VTECエンジンは動力性能も十分
ハイブリッドなら燃費も抜群

フリードはハイブリッドなら燃費も抜群
(引用:ホンダ公式HP)

フリードのパワーユニットは1.5Lガソリンエンジンと、ハイブリッドモデルの2種類となっています。ガソリンエンジンは1.5Lのi-VTECエンジンにCVTを組み合わせたもので、スペックは最高出力95kW[129PS]/最大トルク153N・m[15.6kgf・m]です。車両重量は1.4tと決して軽くはありませんが、パワー不足を感じさせない快適な走りと高い燃費性能を両立させています。WLTCモード燃費は17.0㎞/L(FF車)です。

ハイブリッドは1.5L i-VTECエンジンと、高出力モーターを内蔵した7速デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせたSPORT HYBRID i-DCDを搭載してします。ホンダのハイブリッドシステムとしては旧世代ですが、スペックはエンジンが最高出力81kW[110PS]/最大トルク134N・m[13.7kgf・m]で、モーターが最高出力22 kW[29.5 PS]/最大トルク160 N・m[16.3 kgf・m]とトルクがかなり厚く、ガソリンエンジン以上のパワフルで快適な走りが味わえます。WLTCモード燃費は20.9㎞/L(FF車)で、ガソリンエンジンとの差があまりないのは気になりますが、非常に優秀といえるでしょう。

車両価格は227万5,900円~327万8,000円です。以前あった廉価グレードが廃止となったため価格帯としてはライバルのシエンタよりも少し高めですが、決して高額ではありません。むしろデザインや多彩なアレンジが可能なインテリア、充実した安全装備を考えればお買い得といってもいいのではないでしょうか。

このように、あらためてフリードの特徴を見てみると、見た目はクリーンで、パッケージングにすぐれ車内は広く使い勝手もいい。さらに燃費の良いハイブリッドも用意され価格も手ごろとなれば、ロングセラーながらミニバン売り上げナンバー1となった理由もわかります。

ではそんなフリードの中から、今買うべきグレードを選ぶとなるとどのグレードになるでしょうか。筆者がオススメしたいのが現行フリードにおけるエントリーグレードである「G」グレードと「HYBRID G」グレードです。その理由を解説しましょう。

エントリーグレードのGと
HYBRID G(ハイブリッドG)がなぜおすすめなのか

フリードはエントリーグレードのGとHYBRID G(ハイブリッドG)がおすすめ
(引用:ホンダ公式HP)

実はフリードの現行型はグレードが整理されており、ガソリンエンジンのフリードとフリード+にそれぞれ「G」と「CROSSTAR」の2種があり、ハイブリッドモデルも「HYBRID G」、「HYBRID CROSSTAR」がフリードとフリード+にそれぞれ設定されています。

以前あった廉価グレードの「B」グレードがなくなり、基本となるグレードが「G」グレードとなっていると理解すればいいでしょう。他に特別仕様車として「G」グレードをベースとした「G BLACK STYLE」があります。ようするにフリードの中でも、「G」と「HYBRID G」がベースであり、主力グレードという位置づけとなっているのです。

「G」と「HYBRID G」はフリードの基本となるグレードですがその装備は非常に充実しています。例えば安全装備ですが、衝突軽減ブレーキ(CMBS)、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、 先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、 路外逸脱抑制機能、アダプティブクルーズ コントロール(ACC)、車線維持支援 システム(LKAS)、後方誤発進抑制機能などがセットになっています。

他には、以前はオプションだった「コンフォートビューパッケージ」が標準装備となっています。こちらは、親水/ヒーテッドドアミラーとフロントドア撥水ガラス、熱線入りフロントウインドウがセットになったものです。

また、ロールサンシェード(スライドドア両側)や、運転席と助手席にシートヒーターも標準装備です。夏場、冬場のドライブがより快適なものになるでしょう。こういった特徴は特別仕様車のBLACK STYLEもほぼ変わりません。

BLACK STYLEやCROSSTARと比べても
やはりおすすめはGグレード

フリードのおすすめはGグレード
(引用:ホンダ公式HP)

違いはBLACK STYLEにはエクステリアやインテリア、ホイールなどにブラックのアクセントが加えられているということです。機能的な装備に関しては実は変わりません。黒いアクセントが好みだという方にはBLACK STYLEはおすすめですが、価格はG BLACK STYLEもHYBRID G BLACK STYLEも4~5万円ほど高額となっています。黒いアクセントが不要なら、少しでも安いGや HYBRID Gのほうがコスパに優れているといえるでしょう。

上級グレードとしてはCROSSTAR(クロスター)がありますが、こちらはフリードをSUVっぽく仕立てたグレードです。バンパーやスポイラー、シート地などに違いがありますがフリードのクロスオーバーモデルというほどの違いはなく、ライトにSUVっぽさが楽しめるという点は悪くありませんが、正直スタイリングには中途半端さがあります。フリード選ぶとなった際に、わざわざ少し車両価格も高い(GやHYBEID Gと比べると30万円ほど高くなります)クロスターを選ぶ理由は、正直あまりないのではないかなと筆者などは思ってしまいます。

やはりコスパで考えると、特にファミリードライバーには、3列シートの「G」と「HYBRID G」を強くおすすめします。フリード+ではなくフリードである理由は、フリード+は2列シートで乗車定員が減ってしまう上に価格が少し高くなるからです。

さらに、リセールバリューでみても3列シートのフリードのほうが高いというデータもあります。ということで総合的に考えて、ガソリンエンジンがいいならフリードの「G」グレードが、ハイブリッドがいいならフリードの「HYBRID G」がベストの選択といっていいのではないでしょうか。

フリードのGグレードを
手に入れたいなら早めに手を打とう

フリードのGグレードを手に入れたいなら早めに
(引用:ホンダ公式HP)

フリードの現行モデルはすでにモデル末期といわれていて、近い将来新型が登場するのはおそらく間違いないでしょう。新型も現行のフリードと同じような魅力を備えている可能性が高いですが、もしかしたら価格がアップしてしまうかもしれません。

また、ホンダは失礼ですがモデルチェンジがあまりうまくない(モデルチェンジで人気を大幅に落としたFITの例があります)というイメージもあります。今のフリードに魅力を感じているなら、早めに行動を起こした方がいいかもしれません。現行フリードはネット情報では納期が比較的早いといわれているので、量販グレードの「G」と「HYBRID G」ならあまり待たずに入手できる可能性もあります。

フリードが欲しいけれど、新車購入はやっぱりハードルが高いというのなら、カーリースを検討してみるのもおすすめです。リースナブルでは、おすすめしたフリード「G」とフリード「HYBRID G」のリース車両をご用意しています。

参考サイト:https://leasonable.com/model/freed/

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